化学工業日報(2026/9/15付け)にECOD社の記事が掲載されました。
可塑剤プラント増強、年産3万トンに安息香酸エステル系 農薬キャリア用途でも大口採用
武漢億科徳精細化工(ECOD社、湖北省武漢市)は、安息香酸系エステル可塑剤の生産能力を増強した新プラントを本社工場で完成させ、稼働を開始した。従来の年産2万トン体制から3万トンへと能力を引き上げ、需要拡大に対応する。同社は前回、日本市場での環境配慮型可塑剤の普及拡大に取り組む方針を明らかにしたが、その後、水性接着剤やコーティング材向けに加え、農薬原体の希釈・担持材として使う「キャリア」用途でも大口採用が決まったことが増強の背景にある。
安息香酸系可塑剤は、フタル酸系可塑剤に比べて人体や環境への影響が少ないとされ、水性接着剤やプラスチックコーティング材料への採用が欧米や中国で先行してきた。ECOD社は日本市場でも同素材の認知度向上を進めており、日本オフィス(東京都中央区新富;漢博(株)内)を拠点にパートナー企業を通じた拡販活動を展開している。
農薬キャリア用途は、昨年から大手農薬メーカーとの協議を進めてきたもので、乳剤や水和剤など農薬製剤の希釈基材として、有効成分を安定的に分散させる役割を担う。同社は「安息香酸系可塑剤は農薬有効成分との相溶性が高く、環境負荷の低減にも寄与できる」としており、農薬分野を新たな成長領域と位置付ける。
新プラントの投資額は明らかにしていないが、既存設備の増設に加え、原料調達や品質管理体制も拡充した。同社は「農薬用途は品質安定性への要求水準が高く、増強したプラントで対応力を高める」と説明している。
同社は日本では、総代理店の漢博(株)が、取扱商社との連携を強化するほか、ビジネスパートナーとして参画した化学品専門商社とともに、農薬関連企業への提案活動も本格化させる考え。可塑剤の販路拡大に加え、農薬キャリア用途を軸に据えたことで、今後は化学品商社だけでなく農薬メーカーとの新たな取引先開拓にも力を入れる方針だ。
同社は今後、水性接着剤・コーティング材・農薬キャリアの3分野を柱に、日本市場での販売量を数年で倍増させたい考えを示している。

